石鹸は使えばなくなるものだけど
なくなってしまう瞬間が切なくて
ちいさくなってくると
あたらしい石鹸をおろしてしまう
君は、まだあるのにと言うけれど
ボディーシャンプー派の君だから
なくなる瞬間の哀しみがわからないのよ
あたらしい石鹸にくっつけて
てのひらですくったお湯をそそいで
なじめなじめと、なじめなじめと
人差し指と中指のはらで
なでたりしたりしたけれど
最近は、ちびた小指大の石鹸を
石鹸箱に並べるようになりました
ちいさないびつな石鹸が
ひとつふたつと増えていく
いつか、ちいさな石鹸が輪になって
踊り出したらおもしろいのに
2019年5月15日水曜日
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